幻の鳥と呼ばれる、ケツァール。
濃く、しかし鮮やかな緑色の体に、真っ赤なお腹。
体長の何倍もある美しい尾と、ブラマヨの小杉を思い出すような頭皮。
その姿はとても美しく、グアテマラのお札の模様や、金銭の単位にも使われている。
今日は、そんなケツァールを探索すべく、町から約二時間の雲霧森へ出かけた。
サン・ヘラルド・デ・ドタ行きのバスの運ちゃんに『キロメートル セテンタ ポルファボール』と合言葉のように伝えると、この場所へと連れてってくれる。
バスの降り場から側道を1キロくらい歩くと、まるで小さな集落のようなロッジやらコテージやらの群れが見えてくる。
ここで、ケツァール観察ツアーに申し込み、見れるというわけだ。
集落に入り、一番最初に出会ったおっさんが話しかけてきた。
『ケツァールか??うちでツアーやってんだ、来い』
顔も優しそうだし、大丈夫そうだ。
値段を聞くと、前情報にあった10ドル。
うん、ばっちり。
コスタリカに来て、ぼったくられ続きだった僕は、かなり慎重になっていた。
『今日は昨日の雨で冷え込んでるから、ケツァールは難しいいぞ』
そういいながら、おっさんは簡単な地図を僕に渡した。
まじかぁ。。
実は7月はケツァールシーズンでもないし、これでさらに難易度上がったなぁ。
ま、そこをおっちゃんの腕でうまい事見つけ出してくれ。
期待してるよー。
『じゃ、グッドラック!』
親指を立てながら、おっちゃんはそう言って家に戻る。
……。
え、一人で??
『そうだよ、地図渡したじゃないか』
いやいや、それってツアーって言わないじゃん。
一緒に探してくれるんじゃないの??
だったら他のトコでツアー頼むし!
地図返すけん、お金返せよ!
『もう場所教えたから駄目だよ』
……。
…ぎゃぁぁぁぁぁぁあぁぁぁああぁぁぁぁ。
またもぼったくられたぁぁぁぁあぁぁあぁぁ。
この国は何なんだ!
何が観光大国だ!
くそー、みんながみんな卑怯者だぁぁぁ。
仕方ないので、その地図を頼りに森の中に入っていく。
てか、道はほぼ一本道で、地図なんていらないじゃん。
こうなったら絶対見つけてやる!!!
意気込んで、森へと足を踏み入れる。
が、しばらく歩くも、ケツァールは見つからない。
大体、寒いと現れない鳥なのに、今僕の吐く息は見事に白いし。
そして、終いには雨まで降ってくるし。
わぁ、なんだか屋久島みたい。
わぁ、滝だ!うっひょーい!!
なんだこれー!?コダマー??笑
口笛吹いたり、歌歌ったり、鳥が寄ってきそうな考えられる事全部やりながら、探し回る事5時間弱。
ケツァールどころか、人っ子一人会わねぇ。
首…痛いし。
くそぉ、仕方ない…帰るか。。
とぼとぼ、歩いて帰る帰り道。
あ、さっきのおっさんだ。
親指を立てて、彼は笑顔でこう言う。
『Good?』
グゥッ?じゃねーよ、ちくしょー(ノ ̄□ ̄)ノ ┫;,'